第9回 サロントーク開催報告

2月のサロントークが、5日(水)にO-Laboで開催されました。
今回は、「大分の浮世絵師−歌川豊春を中心に−」という
テーマで、江戸時代から明治時代にかけて江戸(東京)、京都で活躍した
大分出身の浮世絵師について、芸術会館学芸主幹 古賀道夫が
お話しました。

歌川派の開祖とされる豊春は、様々な浮世絵版画、
浮絵(からくり箱を通して楽しむ立体的に見える絵)を始め、
晩年には優れた肉筆画の浮世絵を描いています。
彼の出生については諸説ある中で、この近年、大分の臼杵出身説が
高くなってきているそうです。
その理由を様々な文献から、丁寧に解説してくださいました。

また江戸時代、京都で活躍した豊後高田出身の吉原真龍や、
明治期に活躍した臼杵出身の右田年英についても作品スライドを
見ながら紹介があり、活躍の場が県外であったことから、
大分では余り知られていませんが、当時の浮世絵界を代表する
著名な作家たちが大分出身であることを知りました。

ちょうど先週まで大人のためのワークショップで、多色刷りに
挑戦してくださった方も今回ご参加頂き、改めて浮世絵(版画)の
奥深さを体験を通して知ることが出来た、と感想を述べて
くださいました。

浮世絵が、ぐん!と身近になった思いです。

なお、現在まちなか支局では、「版画多色刷りの楽しみ!」の
開催報告展を開催中です。是非お立ち寄りください。